性善説?性悪説? anchor.png

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未だにボーイスカウトとの縁が切れず細々と活動を続けているのですが、活動を通して子供達の持つ様々な姿や我々大人の在り方を教えてくれるような気がします。去る3月中旬にもこんなことがありました。
当日は中1~小3までの子供達8人で湯村温泉の街中を巡り、各ポイントに置いてある通信文を読解し課題をクリアしてゴールを目指す「追跡ハイク」を行っていました。また、コースの道すがらに隠しテーマである「ゆで卵作り」の材料が置いてあり、それらを回収して最終地点の荒湯で「ゆで卵」を楽しむ趣向です。

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子供と社会性 anchor.png

スタートして30分余り、休憩地点で待っていると2キロ程歩いて来た子供達がバラバラとやって来ます。ゆで卵を楽しんでいる観光客に刺激されたのか?それともやっと休憩地点に着いても何も出てこないからか?、子供達の中で一番活発な男の子が余り顔馴染みでもない私に向かって「早くゆで卵しよう!」と言って来ます。

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「卵なんか準備してない」と言い返すと、売店を指差して「あんたが、あそこで買ってこいや」と提案というよりは、家人に甘えて言うような、反命令口調です。
半ば本日の隠しテーマである「ゆで卵作り」を見透かされたような気分で「卵なんて課題がクリアできてからの話」と言って無視するのですが、「タマゴ・タマゴ」と尚も食い下るので、(多分普段ならゆで卵なんて見向きもしないだろうに・・・)私も苛立ち大きな声で「卵なんか、買・い・ま・せ・ん!さっさと行け!」と背中を押し出した次第です。

多分、私自身も子供の頃そうであった如く、子供は自分の欲求に対して遠慮が有りません。
今の子供達は、家族以外の多くの人に接して成長して来たわけではなく、自分の生活の輪の外に居る大人に対してどのような力加減で接すれば良いのか見当が付かず、非常に馴れ馴れしく接するか、逆に接触を拒むかに分かれてしまいがちです。
「子供は純真無垢でかけがえのない存在」と良く言います。
子供の心は確かに何色にも染まっていない、善も悪も無い、ただ単に真っ白に近い状態です。真っ白な状態だから周りの関わり次第で如何様な色にも染まってしまう。一旦、誤った色に染まっても簡単には後戻りが出来ない。だから「かけがえのない存在」だと言うのでは無いでしょうか?
真っ白な状態の子供達ですから、その行動を大きく支配するのは「快か?不快か?」の本能に近い欲求や感覚でしょう。子供達に自分の欲求を押し殺して修行僧のように振舞えとは言いませんが、場面や立場に応じた最低限の社会性は幼いからこそ、徐々に身に付けさせる事を考えなければと思います。

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大切にして欲しい気持ち anchor.png

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それと、当日は子供達だけの集団で行動をしていました。年長の中1の女の子は、まだ習っていない種類の指令文をハンドブック片手に解読し、地図を見て集団を導いて行きます。次に年の大きい小5の女の子は遅れがちになる年少の子供達が付いてきているか常に確認して歩いていました。その年少の子供達も路面にチョーク書きされた記号やヒントが無いか、それぞれが見る方向を決めて足元ばかり気にして歩いています。
傍目から見ていると、子供達は一丸となり、まるで一つの生き物のように、それぞれが出来ることを分担し協力しながら、ゴールを目指して歩を進めていました。
頼るべき大人が居ないことで、子供達は自分達だけで何とかしなければならないと覚悟を決めたのか、それとも子供だけの集団になると自然と分担や協力をする能力を元々身に付けているか。
まあ、いずれにせよ誰に言われた訳でもないのに自然にそして素直に協力や分担をしながら歩いている姿は実に輝かしいものでした。

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社会を映す鏡 anchor.png

子供と言えども社会の一員であり、将来は社会を背負っていくべき存在です。
如何なる色にも容易に染まっていくとしたら、良き人に育つように、年齢に応じた社会性を身に付けさせてやるのが、周囲の大人の重要な役割でしょう。
そして、子供達が自分の属している集団(家庭・学校・地域等)の為に素直に進んで協力・分担する気持ちや能力を元々持っているならば、その気持ちや能力を守り育んでやらねばなりません。
私の小さい頃は子供にとって世間は「良き手本」であり尺度で有ったような気がしますが、今の世の中は「反面教師」ばかりが目に付き、秤(はかり)は壊れたままです。

子供は社会を映す鏡という事なれば、目先の損得ばかり追い回している大人社会の反映が今の子供達です。
先ずは子供達のことをとやかく言う前に、我々自身の姿を省みなければ、話が始まらないのかも知れません。



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初版日時: 2009-06-04 (木) 14:11:34
最終更新: 2009-06-05 (金) 13:01:20 (JST) (2968d) by admin