昔は親戚の中に一人位は仏祭りやしきたり等に詳しい方が居て、葬儀や法事の場に直面しても良きアドバイス得ることが出来たのですが、最近はその方面に通達された方が居る場合のほうが珍しいのかも知れません。
土地土地により葬儀や年忌供養などの流れや、作法は異なる所です。
文字にすることには多少抵抗がある所ですが、法雲寺で執り行っている葬儀や年忌等の流れや留意事項についてご説明します。
「生ある者の掟」。誰しも夫々に定められた死辰が何時かは訪れます。残された親族にとってはその別れは簡単には受け入れ難く、悲しみを癒すには相当な時間を要することで有ろうと思います。
しかし、再び語らぬ故人に対して何時までもすがるのではなく、その「愛別離苦」の苦しみを乗り越えては敢えて多くの人々の前で別れを告げ、体が束縛していた魂を解放し、極楽世界や、次なる生の世界へと旅立たせて上げるのが葬儀の意味する所かと考えています。
そのことにより、故人の次なる生に良い縁が授かり、また、葬儀という儀式を執行することにより、残された人々の別離の悲しみが追慕の念へと変わっていくのかもしれません。